『Canonでもミノルタのオールドレンズは楽しめます。』
数年前、カメラを始めたころに父から譲ってもらったオールドレンズ『MINOLTA MC ROKKOR-PG 50mm F1.4』。
通称、緑のロッコール。
譲ってもらったのは良いものの、全く使用しておらず宝の持ち腐れ状態でした。MINOLTA SRT101という本体ももらっているのですが、どうもカビが生えてるようで、修理に出してみても使えるかどうかわからない状況。
最近はまたレンズ欲求が高まってきていたので、新品のレンズを購入するよりも先にオールドレンズを復活させてみるのもアリかもな、と思ったのが緑のロッコールを引っ張り出した理由です。
久々にミノルタのレンズを見てみると、汚れているのはレンズフィルターだけで、ほかの部分は予想以上に綺麗。掃除をしてみると、なんともまあかっこいい風合いのレンズにどんどん心が惹かれてしまう僕。
幸い肉眼ではカビも見つからなかったので「使ってみようか!」と思い、今回マウントアダプターを買ってロッコールを使うことにしました。
目次
オールドレンズ 『MINOLTA MC ROKKOR-PG 50mm F1.4』

初期のミノルタはレンズが緑がかったようなコーティングをされていることから、緑のロッコールと言われているそうです。かっこいいですね。ロッコールの名前の由来は兵庫県の六甲山。
1973年の4月に発売されたレンズで僕より13歳も年上。40年以上も前のレンズなんですね。そんなに古いレンズを今でも使えるなんて不思議です。しかも20年近く眠っていたのにすごい。
発売当初の価格設定は25,000円前あとで、現在中古で購入する場合は5,000円を切るくらい手に入れやすいレンズです。
MINOLTA MC ROKKOR-PG 50mm F1.4のスペック
名称 | MINOLTA MC ROKKOR-PG 50mm F1.4 (ミノルタ ロッコール) |
重さ | 305g |
絞り設定範囲 | F1.4〜F16 |
焦点距離 | 50mm(フルサイズ換算) |
マウント | SRマウント |
フィルターサイズ | 55mm |
KIPON製のマウントアダプターを購入

ミノルタのレンズを使うためにはマウントアダプターを購入しなければなりません。
プロカメラマン『TSURUTA MAKOTO つるたまさん( @tsuru1981 )』もKIPON製のモノ(M42)を購入していたので、かなりの信頼度がありました。
僕が買ったのは『KIPON製MINOLTAミノルタMC/MD用レンズが使えるSRマウントアダプター』。レンズ・ボディ、どちらか片方でも間違えると使用できませんので注意が必要です。
購入先は焦点工房
マウントアダプターの専門店『焦点工房』で購入しました。アマゾン・楽天どちらでも購入可能ですが、楽天ポイントが貯まっていたので楽天を利用。
価格.comでも「マウントアダプターは焦点工房で買ってます」という意見があったので、注文してみました。
種類が豊富な上に楽天での評判もなかなか良いので、マウントアダプターをお探しの際はおすすめのお店です。Canonの後側のレンズキャップとエアブローも入っており、すごくサービスが良い。
Canon EOS M3+EFマウントアダプター+ KIPON+ロッコール

M3本体、マウントアダプターふたつ、レンズ。4つのパーツが繋がってやっとロッコールを使うことができます。

Canonのミラーレス機はレンズに表記してあり焦点距離よりも1.6倍になります。他のメーカーは1.5倍ですね。50mmのレンズをつけると焦点距離は80mm。ものすごく変わります。
Canon公式サイトを見るとEOS-Mのマウントアダプターでは焦点距離・画角・口径比は変わらないようなのでこれ以上焦点距離は変わりません。
では実際に付けてみます。
マウントアダプターのみ装着したとき



キレイに付けれるか少し心配でしたが、全くストレスなく装着ができました。

特徴はマウントアダプターについているツメ。ミノルタの本体からレンズを取り外すのはかなり苦労しました。このツメを押すことでレンズを外すことができます。
EOS M3本体側の設定
オールドレンズを使用する際にはカメラ側の設定も変更しておく必要があります。
下記の項目を設定するのですが、Canonのミラーレス機はだいたいこの設定が必要です。
- レンズなしレリーズON
(オールドレンズは感知しないので、レンズがないと判断されてもシャッターを切れるように設定する) - MFピーキングの設定
詳しくは下記に記述しています。

オールドレンズで実際に撮ってみた!
まずは試し撮りでF値を少しずつ変えてみます。ミニ三脚を立てて、固定して撮ってもピント合わせは難しかったです。
※ 絞りはリングを使って手動で変更です。
ISO100で固定

手前の葉っぱにしかピントが合ってません。ふわっふわな感じになります。難しいので練習が必要ですね

F2は飛ばして2.8。F1.4に比べてだいぶピントが合ってきました。

この辺結構好きです。

F8くらいがちょうどいいかなあ。良い感じです。後ろの光のボケ具合もF1.4は玉ボケだったのが、絞っていくとだんだんと角形に変わっていっているのがはっきりわかっておもしろい。
他にも手持ちで遊んでみました。
MINOLTA作例










難しいですね。開放に近ければ近いほど、背景がごちゃごちゃしてうるさい感じもしますが僕は結構好みです。キンマサキの写真なんか、背景の木が風に揺られてすごいことになってますw
話はそれますが僕が幼いころ、父がこのレンズを通して僕や姉を撮ってくれていたと考えるとなんだか感慨深いです。それを今僕が使っているなんて変な感じですね。
マウントアダプター様様!!
最後に、緑のロッコールを使って気付いたこと
オールドレンズ使ってると楽しいよ~っていうだけではなく、いつもと違う感覚でカメラを楽しめるようにもなりました。
- AFしか使っていなかったので、ピントを合わせる場所が適当だったかも
- 僕の撮影はピントが甘い
- 機械任せの撮影ばかりだった
- ピントが合ったらすぐに撮影していた
⇨MFだとピントが合ったとき一呼吸置いて確認している
今まで結構適当に撮っていたんだろうなあと感じています。もちろん一呼吸置いて撮ってばかりだと撮りたい瞬間を逃してしまうこともありそうです。
でも撮りたいものがあって、どこに一番注目してもらいたいかを考えながら撮る練習になる気もするんですよね。
「撮りたいものを明確にしよう!」
ロッコールに出会って、その気持ちがより強くなりました。これからオールドレンズという沼にハマっていく気がします…